こんにちは、たっきーです!
たきログは、若手のビジネスパーソンに向けて、本の学びと知識を共有しています。
本日は『父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え』(ジェイエル・コリンズ 著)の紹介です。
- 『父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え』の要約と所感
- あなたが自由に生きるための”3本の柱”
それでは、早速いきましょう!
『父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え』の結論
タイトルを見て「教えが30もあるのか…」と、どうか落胆しないでください。
本書の基盤は、次の3つだけです。
本書の基盤となる”3本の柱”
- 支出は稼ぎより少なくする
- 余りは投資する
- そして、借金をしない
投資の”哲学”は、実にシンプルです。
この3つはあらゆる投資本に書かれています。
しかしこの「①支出は稼ぎより少なくする」を乗り越えられない方がこの世のほとんどであることも、また事実です。
投資をする前の準備運動
投資をする前段階
支出は稼ぎより少なくする
⇨ 借金はできない&あっても返済できる
残念ですが、この「①支出は稼ぎより少なくする」については、本書ではあまり多く語られていません。
支出を減らす行動は、特定のルールというよりも、生活の中での知恵に頼る部分が大きいからです。
しかし、借金とは”複利の力”を知らないがゆえにしてしまうものだと、私は考えています。(特にリボ払いや分割払いの類い)
借金がある方も、とりあえず最後までを読んでみてください。大きな学びがあります。
本書のレベル
本書のレベル感ですが、父から娘へ単純にプレゼントするには難易度が高いです。
(原則自体はシンプルだが、実例が具体的かつ米国版のため)
また、本書の8割は投資に関する話なので、支出を下げる方法や借金の恐ろしさについて知りたいなら、先に別の本から読むことをおすすめします。
支出を下げる方法は、こちらの本がおすすめです
【要約】ジェイソン流お金の増やし方
ちなみに、この記事は学生さんでもわかるように書いています
あなたが自由に生きるための”3本の柱”
① 借金はしない
- ビジネスローン
- 住宅ローン
- 学生ローン
今回は、住宅ローンについて取り上げます。
20代後半になると、まわりに”家を買った”という人が増えてきますよね。
一般的な会社員であれば、住宅ローンを組んで家を購入する人がほとんどです。
筆者は、「”家を持つこと”は道楽であり投資ではない」と強く語っています。
- 買える中で最高の家ではなく、必要最小限の家を探す
- 家を持つことは贅沢な道楽で投資ではない
ちなみに、米国では若者を中心に”持ち家率”が低下しています
あなたも”複利の力”を十分に理解していれば、安易にローン(借金)を組むことはないはずです。
例えあなたの友人が、みんな住宅ローンを組んでいたとしても、です。
アインシュタインが語った「複利は人類史上最大の発明」
次の例をご覧ください。
毎月ほぼ同額を、返済しているか or 投資しているか で、次のような差がうまれます。
(金利や利率は現実に即したもので、的外れなものではありませんよ)
- 家を購入したAさん
-
3,000万円で住宅を購入
(30年ローン, 固定金利 年1.35%)毎月返済額:10.2 万円
総返済額:3,651 万円
(3,000万円を借りるための手数料が651万円)
- 投資したBさん
-
家は買わずに投資
(30年間積立, 年利8%で運用)毎月積立額:10 万円
総積立額:3,600 万円
(=月10万×12ヶ月×30年)
Aさんは3,000万円を借りて住宅を購入し、毎月の支払いが10.2万円。
Bさんは家は買わずに、毎月10万円を年利8%で投資。
毎月の金額はほぼ同じ10万円で、支出するか投資するかの違いです。
この2人、30年後はどうなっていると思いますか?
- 【30年後】家を購入したAさん
-
持ち家あり
金融資産:0円
- 【30年後】投資したBさん
-
持ち家なし
金融資産:1億4,470万円
(課税後1億698万円)
Bさんの金融資産は、なんと1億4,470万円になっています。
驚きで腰を抜かしませんか?(笑)
私は抜かしました。
ライフスタイルとしてどちらが良いかを選ぶのはあなたです。
しかし、30年後のあなたの持ち家に1億4,470万円の価値がないことだけは、確かでしょう。
これがアインシュタインが語った「人類史上最大の発明」である”複利の力”(利子が利子をうむ)です。
持ち家は、修繕費や固定資産税などを含めると、毎月の返済額の1.5倍が必要だといわれていますので、実際のAさんの支払いはもっと多くなります
蛇足ですが、住宅ローンと投資を組み合わせると、良い借金にすることもできます。
(AさんとBさんの掛け算方式)
【要約】ジェイソン流お金の増やし方
機会損失を考えよう
今度は、200万円の車を買ったケースを考えてみましょう。
”複利の力”を知っている人は、お金を使う前に「このお金を投資したらどうなるだろう」と考えます。
200万円の車を買う前に「もし200万円を投資していたら」と考えること。
例:200万円を利率8%で投資していた場合(課税なし)
1年後 216万円(+16万)
5年後 293万円(+93万)
10年後 431万円(+231万)
30年後 2013万円(+1813万)
つまり、あなたは今200万円の車を買うことで、
1年で 16万円の機会損失
5年で 93万円の機会損失
10年で 231万円の機会損失
30年で 1,813万円の機会損失
をしているということです。
投資の神様であるウォーレン・バフェットは、誰よりも複利を理解していたがゆえに、昼食代の1000円を払うことも渋っていた…という噂があります。
”複利の力”を、少しは理解していただけましたでしょうか?
複利の力を本当に理解していれば、”借金”をつくることはない
② 会社に縛られないお金をつくる
借金もないし、さっそく投資をしよう!というあなた。
貯金の全てを投資に回すのは、一旦待ってください。
まずは、生活を守るための”会社に縛られないお金をつくる”ことが先決です。
しばらくの間、会社から遠ざかれるだけのお金のこと
よく聞くのは給与の3ヶ月分ほどです。
お金で買えるものはたくさんありますが、最も価値があるのは自由です。やりたいことをやり、尊敬できる人のために働くことを選べる自由。
ジェイエル・コリンズ.父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え.ダイヤモンド社.
私も会社員時代はこの「会社に縛られないお金」として、常に100万円を用意していました。
このお金があると、会社で理不尽な扱いを受けた時にも「いつだって辞められる」という安心感が手に入ります。無駄なゴマ擦りもせず、気持ちよく働くことができるんです。
また、やりたいことができた時も、急に病気にかかった時も、少し休みたいなと思った時も、その自由がすぐに手に入る。
この安心感は、働く上で意外と大切だったりします。
気持ちの面でも、生活を防衛する面でも、ある程度のまとまったお金は準備しておきましょう。
『いつでも辞められる=ファック・ユーと言える』という意味で「ファック・ユー・マネー」と呼ばれたりもします
お金で買えるものはたくさんあるが、最も価値があるのは自由
③ 投資を始める
では、いよいよ投資についての解説です。
著者のすすめる投資は、いたってシンプルです。
著者の薦める投資方法
インデックスファンドへ長期投資する
株価指数などの指標(インデックス)に連動した運用を目指す投資信託(ファンド)のこと
(※理解できなくて大丈夫です)
大前提として、投資にはリスクが伴います。
投資前の金額よりも少なくなる(=元本割れ)というリスクです。(ここは絶対に忘れてはいけません)
このリスクは長期的かつ分散して投資することで、大幅に軽減することができます。
その代表がインデックスファンドです。
要するに、1つの企業にあなたの資産を全て注ぎ込むのはリスクが大きいので、株価指標における上位数百社〜数千社の企業に少しずつ分散して投資をしよう、ということです。
なぜなら、長期で見れば市場は上昇するので、長期で連動すれば右肩上がりになるからです。
インデックス投資の基本的な考え方は、「個別の銘柄選びに成功する確率はとても小さいので、インデックスを構成するすべての株式を買うことで、よりよい結果が得られる」というものです。
ジェイエル・コリンズ.父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え.ダイヤモンド社.
インデックスファンドへ長期投資する
著者の投資銘柄は後編で紹介してます
まとめ
あなたが自由に生きるための”3本の柱”
あなたが自由に生きるための”3本の柱”
- 借金はしない
- 複利の力を本当に理解していれば、”借金”をつくることはない
- 会社に縛られないお金をつくる
- お金で買えるものはたくさんあるが、最も価値があるのは自由
- 投資を始める
- インデックスファンドへ長期投資する
たっきーの所感
学生さんにも伝わるように執筆したつもりですが、いかがでしたでしょうか?
実際に、日本で株式や投資信託などの金融商品に投資をする時には、非課税口座を利用することになります。
(一般NISAをはじめ、若年層に人気のつみたてNISA、そしてジュニアNISAやiDecoなど)
その仕組みを知ったり、実際に投資をするまでには、ある程度の勉強が必要です。
引退できるほどの資産を築いた人でも、最初はみんな投資初心者です。
しかし今日の記事を読めば、『お金をただ銀行に預けているだけの状態がどれだけの機会損失をうむか』は理解していただけたかと思います。
30年後の未来の自分を救えるのは、”今”のあなたの決断だけですよ。
ちなみに本書では、ご紹介した3本の柱以外に、次のような内容が書かれていました。(中級編で一部解説します)
- 大暴落は想定の範囲内
- なぜ投資でお金を失う人が多いのか?
- 具体的なシミュレーション結果
- 年代別のポートフォリオ
- FIRE後の引き出し率
- 国際的ファンドのリスク
- バンガード社をすすめる理由
- ドルコスト平均法を好まない理由 etc…
これから投資を始めたい、もしくは始めているという方は、ぜひ一読いただければと思います。
今後も多くの方に「父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え
今回ご紹介した書籍はこちらです