こんにちは、たっきーです!
たきログは、若手のビジネスパーソンに向けて、本の学びと知識を共有しています。
この記事は、『【要約】amazon 世界最先端の戦略がわかる|元日本マイクロソフト社長の成毛眞が語る』のキャッシュフロー経営編です。
前回に引き続き、『amazon 世界最先端の戦略がわかる』(成毛眞 著)の解説です。
それでは、早速いきましょう!
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Amazonのキャッシュフロー経営の強み
今回は、Amazonのキャッシュフロー経営について解説します。
キャッシュフロー経営とは
Amazonは巨額な投資が多く、営業利益(=売上ー仕入)が小さいのが特徴です。
純利益(=最終的な利益)も他社に比べ圧倒的に少なく、2017年はトヨタ自動車の1/8程度に留まっています。
実際、Amazonは1997年の上場以来、株主に対して一度も配当金を払っていません。
ではAmazonは本業で利益が出ていないのかというと、そういうことではありません。
- キャッシュフロー経営 …
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キャッシュの質(その会社の現金が、どう調達されてどう使われたのか)を重視する経営手法。
(キャッシュとは現金や預金のこと)
Amazonの営業キャッシュフロー(=本業で現金を生み出しているか)は年々右肩上がり。
つまり最終利益の小ささは設備投資などによる”意図的なもの”であり、しっかりと本業でキャッシュを生み出しているということです。
AmazonのCCCがマイナスのからくり
要因の一つは、ずばりマーケットプレイスだと筆者は予想しています。(Amazonからは公開されていないので、あくまで予想)
マーケットプレイスの売上金はアマゾンへ入金後、手数料を差し引いて、数週間後に出品者へ入金されます。
つまりAmazonは数週間の間、出品者の売上金を預かっている状態(=預かり金)です。
この預かり金は、見方を変えれば無利子で運用可能な資金。
つまり巨額投資の資金を、銀行からあえて借りる必要もないわけです。
たとえば、マーケットプレイスで出品業者が1000円の商品を販売すると、アマゾンが手数料として10%とっていたとする。最終的に手にするのは100円程度だ。だが、一時的に、アマゾンの手元に1000円が入る。つまり、売上からAmazonの手数料を引いた「預かり金」を出品者に支払うまでの期間はアマゾンにとって無利子で運用可能な資金になるのだ。
成毛眞.amazon 世界最先端の戦略がわかる.ダイヤモンド社.
これは秘密主義であるAmazonのキャッシュフローをあくまで成毛氏が想定したものではあります。
しかし他の流通コンサルタントの仮説でも同様の指摘がされています。
まとめ
巨額投資の源泉は預かり金
- Amazonは最終利益よりもキャッシュフローを重要視した経営手法である
- マーケットプレイスの預かり金を、無利子の運用資金として使い、
CCCのマイナス化を実現している(と思われる) - 莫大なキャッシュを元手に、”失敗ができる状態”で設備投資や新規事業開拓を行う
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