こんにちは、たっきーです!
たきログは、若手のビジネスパーソンに向けて、本の学びと知識を共有しています。
本日は、『amazon 世界最先端の戦略がわかる』(成毛眞 著)の紹介です。
- 元日本マイクロソフト社長が語る『amazon 世界最先端の戦略がわかる』の要約と所感
- 世界を席巻するAmazonの全貌と強み
この本の一番の面白さは、”元マイクロソフト社長”が同じビック・ファイブである”Amazon”について語っているところ。
Amazonの驚異的な成長を徹底解剖しており、多角的視点で見事にまとめあげられた一冊です。
経営の難しいことはわからずとも『これから先の未来』がわかる。一読の価値ありです。
それでは、早速いきましょう!
Amazonの全貌を知る
Amazonについて
「Amazonで買い物をしたことがない」という人は、おそらくいないでしょう。
私たちの生活に浸透したAmazonについて、まずは基本情報からおさらいします。
- 営業開始は1995年 (たった27年前の出来事)
- 株価は上場時の1252倍 (10万円が 1億2520万円 になる成長率)
- 米誌フォーブスが発表する2021年版の世界長者番付で創業者のジェフ・ベゾスが4年連続首位 (想像もつかない約7兆円の資産)
- 企業理念「地球上でもっともお客様を大切にする企業」
Amazonが何の会社かご存知ですか?
世界的な影響力をもつGAFAM。 その一つとして君臨するAmazon。
その実態が単なるネット通販会社ではなく、企業向けクラウドサービスを提供する企業であること、あなたはご存知でしょうか。
- 小売業
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ネット通販事業(売上の6割を占める)
- FBA
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中小企業にネット販売のインフラを提供
フルフィルメント・バイ・アマゾンの略 - AWS
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企業向けクラウドサービス事業(Amazonでもっとも利益を上げている事業)
アマゾン・ウェブ・サービスの略 - 会員費
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プライム会員費収入
Amazonが「ネットの本屋」であったのは、ずいぶん過去の話。
Z世代の方は、本屋であったことすら知らないかもですね…
主要な各事業については、次章にて解説します。
では近い将来に実現されるであろう事業について、あわせてご紹介します。
数年以内に実現される未来
アマゾンの投資先を知れば、この先の世界がわかるといってもいい。
成毛眞.amazon 世界最先端の戦略がわかる.ダイヤモンド社.
ドローン、AI、自動運転、顔認証、翻訳システム…
中でもドローン配送は数年以内に実現される可能性があります。
空に基地を作るための特許を出願中というから驚きです。
いずれ私たちの家にドローンが荷物を運んでくるそうです。
楽しみですね!
amazon 世界最先端の戦略がわかる(要約)
Amazonがどのような戦略のもと事業拡大を続けているのか、解説します。
小売業
筆者の成毛氏はAmazonを「小売りの世界で規格外の存在」と称しています。
実際、小売業はAmazon全体の売上高の60%を占める大きな柱。
みなさんも圧倒的な安さを理由に、Amazonを選ぶ方は多いですよね。
他社に比べて安く提供できるのは、主に次の理由があります。
Amazonには価格で勝てない
- Amazonは、外部事業者にも出品を許している(=マーケットプレイスという売場)
- 決済はAmazonが代行するため、消費者情報が全てAmazonに集約される
- 他社の売れ筋商品も把握できるため、それを自社で大量に仕入れてどこよりも安く提供する
つまりAmazonは、商品を直接販売する前から「どの商品が売れるのか」をわかった状態で仕入れることができるということです。
自社の売れ筋商品の情報を漏らさないために、マーケットプレイスでの出品を控える企業がいるほどです…
キャッシュフロー経営
Amazonは最終利益ではなく、キャッシュ(現金や預金)の流れを重要視する企業です。
例えば企業経営には、売上は悪いけど借金をしたからキャッシュがある、というケースがあります。
逆に本業で儲けているけど、設備投資をしたから最終利益が少ないというケースもある。
Amazonは後者で、キャッシュの流れを把握し安定経営につなげています。
給料日前に、お財布に現金がいっぱい残っていても、クレジットカードを使いすぎていたら意味ないのと同じですね
巨額投資の源泉は預かり金
- Amazonは、最終利益よりキャッシュの流れを重要視する
- 外部事業者(Amazon以外の出品者)からの預かり金を無利子の運用資金として使う
- この運用資金を設備投資や新規事業開拓への元手に使う
AWS
冒頭で語った「Amazonは企業向けクラウドサービスを提供する企業である」について解説します。
この企業向けクラウドサービスを提供する事業が、AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)です。
AmazonはAWSを自社のインフラ構築の一環として始めましたが、他社でも役に立つと確信して売り物にしました。
今や一事業で会社全体の利益を支えるまでに成長しています。
Amazonはクラウドサービス提供会社
- Amazonはネット販売事業ではなく、クラウドサービス事業で儲けを出している
- クラウド業界でトップシェアを誇る(約32%)
- 顧客は、政府機関であるCIAを筆頭に大手企業が並ぶ
知らぬ間に自分の会社が導入していたなんてこともあるかもですね!
プライム会員
日本でのプライム年会費が2019年4月に1,000円値上げして、話題になりました。(年会費4,900円 2022年7月現在)
しかし米国のプライム年会費は、なんと119ドル(13,000円)と知って驚きます。
実は私たち日本人は”破格の値段”でAmazonのサービスを受けているんです。
コロナ禍で在宅時間が増える中、利用者も格段に増え、世界全体では2億人が加入しています。
日本でもいずれ段階的に値上げされる可能性が高く、最終的に年会費が1万円前後になると筆者は予測しています。
日本のプライム年会費は世界で最安値
- 日本では10人に1人がプライム会員
- プライム年会費はいずれ段階的に値上げされる
- 便利すぎて退会できないほどの豊富なサービスがある
我が家でも、かさばりがちな洗濯洗剤やペーパー類は毎月定期購入しています。玄関の前まで運んでもらえる上に15%OFFになるので、他で買う気にならないです。
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まとめ
- 小売業 『Amazonには価格で勝てない』
- キャッシュフロー経営 『巨額投資の源泉は預かり金』
- AWS 『Amazonはクラウドサービス提供会社』
- プライム会員 『日本のプライム年会費は世界で最安値』
たっきーの所感
あらゆる業界が巨大なAmazonという企業に飲み込まれつつあります。
Amazonの企業理念は「地球上でもっともお客様を大切にする企業」。
それが「地球上で”すべてのお客様”を大切にする企業」に近づきつつあるということですね。
新型コロナウイルスの出現というエポックメイキングよって、私たちは今までの常識が通じなくなりました。
しかし「外出しなくとも案外生活は成り立つものだ」と感じた人も、多いのではないでしょうか。
そしてその生活を支える大きな柱として、すでにAmazonが君臨していると私は感じています。
また企業人であれば、知らぬ間にAWSの恩恵を受けている方もいるかもしれません。
巨大であるがゆえに破壊される業界が取り上げられたり、「アマゾンエフェクト」というワードが誕生したりします。
私たちはこの恩恵を受けながらも、しっかりと見届けていかなければならない。
なぜなら生きていくなかでAmazonと関わらないことは、もうすでにできないのだから。
今後も多くの方に「amazon 世界最先端の戦略がわかる
今回ご紹介した書籍はこちらです