こんにちは、たっきーです!
たきログは、若手のビジネスパーソンに向けて、本の学びと知識を共有しています。
本日は『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣』(越川慎司著)の紹介です。
前回の人事評価がイマイチだったなぁ…
もっと会社で評価されたい…
そんなあなたのお悩みを解決します。
- 『AI分析でわかったトップ5%社員の習慣』の要約と所感
- 人事評価が上位5%の社員の習慣3選
- 人事評価を上げる方法
それでは、早速いきましょう!
人事評価が高い社員の行動をAI分析した
上位5%社員の行動って、どうやって分析したんだろう?
筆者が代表を務める株式会社クロスリバーでは、600社以上へ働き方改革の支援を行ってきました。
その中で人事評価が上位5%の社員の働き方を調査し、その結果に基づき執筆されたのが本書です。
なにより母数が桁違い
株式会社クロスリバーでは、ICレコーダーやセンサーの装着・定点カメラ・対面ヒアリング等を用いて約 1.8 万人のビジネスパーソンを調査しました。このデータをAIと専門家で分析し、人事評価がトップ5%の社員とその他の一般社員の違いを明確化しています。
よって本書には、「トップ5%社員」が日々行なっている再現性の高いルールが凝縮されています。
サンプルデータが多く、信頼性の高い分析本ですね!
「トップ5%社員」の習慣3選(人事評価を上げる方法)
トップ5%社員の習慣を取り入れることは、あなたの人事評価を上げることにつながります。
取り組みやすさを重視して厳選したので、ぜひ試してみてください。
① 5%社員はネット検索ではなく書籍と人脈で情報収集する
トップ5%社員はネット検索ではなく、書籍と人脈で情報収集します。
なぜネット検索だけではダメなの?
それは「ビジネスとは何なのか」を知ると、理解できます。
ビジネスとは”ギャップを埋める”こと
世界初の株式会社である「東インド会社」をご存じですか?
この会社は17〜19世紀にかけて、インドの胡椒や紅茶をヨーロッパの貴族へ高く売って儲けていました。
なぜ、高く売れた(=ビジネスになった)のか。 それは以下の”ギャップ”を埋めたからです。
- 地理ギャップ(物理的距離が遠い)
- 情報ギャップ(貴族は胡椒がインドで安く手に入ることを知らない)
- 貴族の潜在的ニーズ(肉の生臭さを解消したい・ゆとりのある時間が欲しい)
『ビジネスとはギャップを埋めることで成立』します。
”情報ギャップ”について、もう少し深掘りしてみましょう。
Google検索では希少性の高い情報が得られにくい
Google検索のメリットは「誰でも利用できる」ということ。
逆にいえば「希少性の高い情報が得られにくい」というデメリットもあります。
そもそも情報ギャップは、希少性の高い情報を提供することで得られるギャップです。
ネット検索では意図せず広告に誘導されることも多く、これをトップ5%社員は理解しているのです。
本書の分析結果として、5%社員は一般社員に比べて『ネットでの検索時間が少ないこと』、『現場の声や書籍で情報収集する傾向にある』ことがわかっています。
5%社員は書籍や人から情報収集する
「5%社員」の言動を調査する中で、彼らは定期的に情報を集める仕組みを先に構築していました。
越川慎司.AI分析でわかったトップ5%社員の習慣.ディスカバー・トゥエンティワン.
そして希少性の高い情報を人との会話によって得ようとしていることもわかりました。
アンケートでは、5%社員が人脈を広げる理由の一つとして”情報収集のため”と答えたそうです。
またその割合が63%というから、驚きです。
本をよく読むのも「5%社員」の特徴です。28社のアンケートでは、平均で1年につき2.2冊の読書をしていました。一方、「5%社員」はその20倍の48.2冊を年間で読んでいました。
越川慎司.AI分析でわかったトップ5%社員の習慣.ディスカバー・トゥエンティワン.
現場の声を聞き、読書で見聞を広げるのが、トップ5%になるための近道ということですね。
②「自己実現」を目指す
5%社員は「自己実現」を目指す傾向にあります。
この「自己実現」とはなんなのか、欲求レベルの比較図を用いて解説します。
マズローの「欲求5段階説」
人間の欲求を5層に分けたもので、下の階層の欲求が満たされてから上の階層の欲求が生まれるという心理行動を表す
16万人を対象とした”働きがいの調査”を行った結果では、第4層の「承認欲求」の理由が最も多く、例えば以下のようなケースです。
- お客さまに感謝されたとき
- 社内でありがとうと言われたとき
- 幹部社員から名前で呼ばれたとき
まさに相手に”承認”されてこそ満たされる欲求です。しかしトップ5%社員は異なる欲求があることがわかりました。
5%社員は「自己実現欲求」を目指す
5%社員は、第5層の「自己実現欲求」を目指している人が多く、主体が自分自身にあります。
「自己実現欲求」は、あくまでも主体が自分自身であり、自分のなりたい姿に向けて成長したい、なりたい姿に到達したいという欲求です。
越川慎司.AI分析でわかったトップ5%社員の習慣.ディスカバー・トゥエンティワン.
つまり5%社員の比較対象は、過去の自分や未来の自分ということです。
欲求の違いで行動が変わる
これらの欲求の違いで、日々の行動が変わってきます。
- 自己実現欲求 過去の自分・理想(未来)の自分と比較する
- 承認欲求 他人と比較する
誰かの承認を軸にしては、理想の自分には近づけません。
5%社員は常に自分に軸を置いて、業務に励んでいるということですね。
③金曜日の午後に15分の”内省タイム”をもつ
5%社員は定期的な振り返り(内省)をもつ
5%社員は自分に軸を置いているため日頃から自身の行動を振り返ること(=内省タイム)が多いく、 またその内省タイムは金曜の午後に15分ほど行うことが多いことが分かっています。
具体的には、次のような行動です。
金曜日の内省タイムに行うこと
- 1週間の仕事を振り返る
- 来週以降に実施する改善タスクやToDoをメモしておく
- 緊急性は低いが重要度が高い仕事の進捗を確認する
ツァイガルニク効果を使う
実は金曜日に内省タイムをもつことは、ツァイガルニク効果利用したたいへん有効的な方法です。
「続きはWebで」など、中断した事柄に強い記憶や印象を持つ効果のこと
金曜日の午後にToDoリストをまとめるだけに留めておくことで、実際の行動は来週に持ち越す。
まさに、”続きはWebで”状態にしておくことが重要です。
見えない不安と戦わない
一般社員は日曜日の午後になると「あぁ〜明日は会社か~…」という見えない不安で悶々とします。
しかし5%社員は金曜日にタスクを明確化しており、月曜日を楽しみに待つことができます。
金曜日の内省タイムを作ることには、そのたった15分に多大なメリットを秘めているんです。
まとめ
記事のまとめ
「トップ5%社員」の習慣3選
- 5%社員はネット検索ではなく書籍と人脈で情報収集する
- 5%社員は「自己実現」を目指す
- 5%社員は金曜日の午後に15分の内省タイムをもつ
たっきーの所感
仕事では自分の裁量権が増えると楽しくなってきますよね。それは今まで受動的だった自分が能動的になり、理想と現実とのギャップを目の当たりにするからではないでしょうか。
今回、冒頭で「ビジネスとはギャップを埋めること」だとご紹介しました。
自己成長もまさに理想の自分と現在の自分とのギャップを埋める作業です。
「5%社員とのギャップはありましたか?」
大きな差でも小さな差でも、大丈夫です。 なぜならその差を知り、受け止めることが”第一歩”だと思うからです。 違いを認識したならば、あとはその差を一歩ずつ埋めていくだけ。
まずは今回ご紹介した3つから試してみてください。 必ずあなたの力になるはずです。
今後も多くの方に『AI分析でわかった トップ5%社員の習慣