【要約&感想】プロセスエコノミー|あなたの物語が価値になる時代へ

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こんにちは、たっきーです!

たきログは、若手のビジネスパーソンに向けて、本の学びと知識を共有しています。

本日は『』(尾原 和啓)の紹介です。

「誰にでも、ドラマがある。」本書は、モノが埋もれる時代の新しい稼ぎ方を提案した本です。
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たっきー

本書を手に取った理由は、本の奥付に『編集者 箕輪厚介』の名前を見つけたからです。箕輪厚介さんは、ビジネス書を爆売れさせるで有名な編集者さんです。

この記事を読んでわかること
  • 『プロセスエコノミー あなたの物語が価値になる』の要約と所感
  • プロセスエコノミーのメリットとデメリット
  • プロセスエコノミーの実例と自分への活かし方

それでは、早速いきましょう!

目次

プロセスエコノミーとは?

クライミングする人の影

本のカバーに記された、「誰にでも、ドラマがある」という言葉。とても印象的ですよね。

本書は、モノが埋もれる時代の新しい稼ぎ方を提案した本です。

プロセスエコノミーとは?

PCで動画編集する女性

商品の機能・性能に差がなく、後発メーカーがすぐに安価な商品を提供する。
YouTubeやInstagramのスタイルはすぐに真似されて、クリエイターがヘトヘトに疲弊する。

こんな世の中で、あなたはどうやって自分の商品を売るのか

仕事でも、副業でも、モノを売ることは決してかんたんではありませんよね。

そんな中で本書が提案するのは、「プロセスエコノミー」といって「プロセス自体を売る稼ぎ方」です。

プロセスエコノミーとは?

あなたがアウトプット(=商品)を完成させるまでのプロセス自体を売る稼ぎ方

なぜプロセスに価値が出るのか?

IoT化されたキッチン

私たちは『ないものがない』時代に生まれました。

このような世代は”役に立つもの”ではなく、”意味のあるもの”を求める傾向にあります。
(特に、ミレニアル世代やZ世代など)

これを踏まえて、なぜプロセスに価値が出るのか?について、本書から2つの根拠を紹介します。

① 消費で自分を表現する時代だから

サステナブルファッション

近代マーケティングの父、フィリップ・コトラー氏が提唱した「マーケティング4.0」。

マーケティング4.0とは?

「自己実現のマーケティング」と呼ばれ、消費者の自己実現に焦点をあてたマーケット手法(2010年代以降)。消費者が「すべてのサービスは自分が自分らしくなるためにある」という視点をもつ。

例えばファッション業界でも、サステナブルファッションが注目されていますよね。
(衣服の生産から廃棄にわたり地球環境や生態系が持続可能であることを目指すファッション)

サステナブルファッションがトレンドなのは、地球環境の保全や、生態系の維持という理念に賛同する人が多い証であり、消費者の意思表示でもあります。

マーケティング4.0時代において、私たちは”意味のある”消費で自己を表現することがトレンドであり、なによりそれがカッコよくて、イカしてるんですよね。

人は論理脳でなく感情脳で動くから

感情をあらわにする女性

常に論理的な人であっても、決断をするときは感情脳で動くのが人間です。

つまり感情を動かすあなたのこだわりや哲学、ストーリーは、受け取る人に深く刺さります。

人間が新しい変化を起こすときには、理屈や正論を並べていくら論理的にアプローチしても簡単にはいきません。ワクワクを共有し、キュンと動く感情にアプローチしたほうが効果的なのです。そして感情脳にビビッと訴えるのは、ロジックではありません。ストーリーであり、ナラティブ(narrative = 話術、語り口)です。

尾原 和啓.プロセスエコノミー あなたの物語が価値になる.株式会社幻冬舎.

つまり、人を動かすのは、オバマ前大統領の
「Yes we can!」ということです。

なぜ、プロセスに価値が出るのか?

  1. 現代において、すべてのサービスは自分が自分らしくあるためのものだから
  2. 人は論理脳でなく感情脳で動くから

プロセスエコノミーのメリットとデメリット

プロセスを売ることには、次のようなメリットとデメリットがあります。

メリット

美容系ユーチューバー
メリット
  1. アウトプット前にお金が稼げる
  2. 寂しさの解消
  3. 長期的ファンが増える

例えば、漫画家を例にすると、

  1. 書いてる風景を配信 → 成果物ではなく広告収入で稼ぐ
  2. 配信することで一人作業ではなくなる
  3. 名が売れる前からファンができる

といったイメージです。

あなたがYouTuberを応援したくなるもの、まさにプロセスエコノミーだからです。

心当たりはありませんか?
  • 「俺はあのYouTuberを、売れる前からずっと応援してたんだぜ」
  • 「私はあのYouTuberがすき!(私のチョイス、ステキでしょう?)」

デメリット

悲しげな少女
デメリット
  1. 本質を見失いがち
    • プロセスで大きく稼げると、満足してしまってアウトプット(成果物)に行き着かない
  2. 自己演出に拍車がかかりがちになる
    • カルト化してしまう(=わかる人だけにわかればいいとなってしまう)

これらのデメリットを克服するには「常にWhyに立ち返ること」が必要です。

デメリットを克服する考え方

瞑想する女性

プロセスエコノミーでもっとも重要なのが『Whyをさらけだす』こと。
Whyとはつまり『なぜやるのか?・哲学・こだわり』です。

  • なぜ、商品・作品を作ろうと思ったのか?
  • あなたのモノづくりへの哲学
  • あなたが作るモノへのこだわり

なぜプロセスに人がひきつけられるのか。その人の「Why」が、ブレずにしっかりしているその人しかもっていないモノサシを感じ、自分の中にも取りこみたい。そう思うからプロセスエコノミーの参加者になってくれるわけですし、深く入り込んだ人はセカンドクリエイターとして応援してくれるのです。

尾原 和啓.プロセスエコノミー あなたの物語が価値になる.株式会社幻冬舎.

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プロセスエコノミーの実例と自分への活用法

これを踏まえて、プロセスエコノミーの実例をご紹介します。

プロセスエコノミーの実例

Apple

Apple製品

例えば、Apple社のコアバリューには、亡きステーブ・ジョブズ氏の心(Why)が溢れています。

We believe people with passion can change the world for the better.
(パッションを持つ人々は世界をより良く変えられる、と私たちは信じている。)

これは、ジョブズが広告キャンペーンで語った言葉です。

あなたが、なぜApple製品がカッコよくて、手に入れたいと思うのか?
それはジョブズの心(Why)に共感しているからです。

思い返せば、AppleのCMには、製品の説明がほとんどありませんよね。

視点はあくまで、”あなた”というクリエイター。
なぜならAppleが考える主役は、MacBookやiPadやiPhoneを使って、世界をより良く導く”あなた”だから。

直接言葉で聞いたことがなくても、心(Why)は必ず消費者へと伝わります

BTS

アーティストの撮影現場

BTSが爆発的にヒットした背景にも、プロセスエコノミー的仕掛けがあります。

ミュージシャンにとっての最終成果物(アウトプット)は、アルバムのリリースですが、BTSは7人のメンバーの肖像権にガチガチの縛りをかけていません。『ARMY』と呼ばれる熱烈なファンはクラウドファンディングによってオカネを出し合い、渋谷の109にあたるような一番目立つ場所に自腹でBTSの広告を掲載します。

尾原 和啓.プロセスエコノミー あなたの物語が価値になる.株式会社幻冬舎.

広告の他にも、YouTubeでBTSのダンス動画をアップしたりと、自発的に応援してくれる人(=セカンドクリエイター)を増やすことで更にファンを拡大させていくのです。

自分への活用法

アーティスト

このプロセスを売る考えを自分に活用することも考えてみましょう。

あなたは、Whyをさらけだしていますか?

例えば、あなたがクリエイターとします。
映像制作でも、アートでも、ブログでも、楽曲制作でも、なんでもかまいません。

その風景をライブ中継しても面白いし(=協力者が集まってくる)、作りかけのβ版として世に出してもいい(消費者は成果物だけでなくプロセスに価値を見出している)。

完璧なものをドンッ!と発表するよりも、その過程が目に見えた方が、ファンからしたら断然面白いですよね!

最初から完璧なモノを求めない。過程を公開することで、モノにはさらなる価値が生まれる。

私たちをどう変えるのか?

夢中

率直に、『現代はあなたが”夢中になれること”で生きていける時代になった』といえます。 

プロセスを公開することで仲間を集め、夢の実現へと加速する。
夢をあなた一人で達成するのではなく、誰かとパッションをシェアしてみんなで実現する社会も面白いですね。

自分の強み探しはこちら

たっきーの所感

花と光

手元になにもなくても、”何者か”になるまでにお金が稼げてしまう時代
その象徴としては、とくにYouTubeが顕著ですよね。

とくにZ世代はデジタルでの自己表現に抵抗が少なく、いずれは生活の中心がデジタルに移る中でこのプロセスエコノミーの考えが世界により浸透していくと考えられます。

しかし仲間ができると、逆に、閉鎖的になってしまう面もある。
著者も「常に殻を破り、Whyに立ち返る必要がある」と述べていました。

自己表現の軸ががブレないように、自分のWhyを常に再確認することを忘れないようにしたいですね。

もし私たちが、”誰かのためになること”に夢中になれたら、きっとそれは人が行き着く終着点(=幸福)でしょう

「プロセスをオープンにすることでお金が稼げること」は、とてもすばらしい進化です。

これからの未来は明るいですね。

今後も多くの方に「」が届きますように!

今回ご紹介した書籍はこちらです

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